
「木造住宅の耐震診断と補強方法」には、主に在来軸組構法の補強を対象とした「方法1」と、主に伝統的構法の補強を対象とした「方法2」があります。
以下に示す配置パターン例は、「方法1」で柱小径が100mm以上の場合のものです。在来軸組構法で一般的に用いられる柱径は105mmまたは120mmですが、いずれも設計耐力は同じです。柱小径100mm以下の場合(例えば90mm)は耐力が異なってきます。
また「方法1」では「一般診断法」と「精密診断法」がありますが、耐力評価は同じですので、「精密診断法」の耐力と剛性を示します。「一般診断法」では耐力値のみ用い、剛性値は使用しません。
性能値は柱1本あたりで表されますので、柱スパン(いわゆる耐力壁長さ)には
一切依存しません。
1構面にマゼランを2個取り付ける場合、取付け方によって性能値が異なってきます。
(ハ)のように柱上下に取付けるほうが有利です。
1構面に最大4個のマゼランを設置することができます。
Tタイプは材質や厚さが異なるため、見付けの大きさの割には強いタイプです。
開口の状況等に応じ、1構面の中で異なるタイプのマゼランを組み合わせることが可能です。
ただし、(ロ)のように1本の柱上下で異なるタイプのマゼランの使用では、結果的に評価が低くなってしまいます。
柱スパンが短い場合、Bタイプ1個を設置するより、Tタイプ2個を設置するほうが
性能値は高くなります。